ドライビングシート
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01

ヘッドライトは仙台を目指しているが、
暗闇からセンターラインだけが流れてくる。

後部座席には、打合せ資料作製に疲れたスタッフが夢の中。
お気に入りの音楽を小さくかけて、
ひとりハンドルを握っている高速道路。

ドライビングは何時だって楽しいけど、真夜中のこの感じが好きだ。

真っ暗だから脳がはっきりしてくる。
普段考えないような事が頭に見えてくる。

今、ドライビングシートで、
ずーっと昔の記憶が、風景が、ページをめくり戻すように蘇えってきている。

Distance from BigPink



私の左手中指には大きなペンだこがある。
建築家という仕事柄。ではなく。
私が幼稚園に入る前。3〜4才から出来ていたのです。
絵を描くのが好きで、道路にずーっと画いていた。
朝ごはん食べて、テレビの大好きな番組を見て、蝋石をポケットに詰め込んで、
家の前からスタートだ。
絵を描いているときは気が散らない。
自分が描いている絵の中に入り込んで道路区画を一周。
気が着いたら家の前に戻っている。
そしてお昼ごはんの時間。
そんなことを毎日だった。

蝋石がチビてきて、新しいやつを半ズボンのポケットから出して、
尖った角で描き始める瞬間がうれしかった。
角張った蝋石がポケットの中でごつごつしていたのも、はっきり憶えている。



考えることは好きだけど、勉強は嫌いだ。
高校に入っても家では勉強しなかった。いわゆる予習復習ですね。
だから授業時間が一発真剣勝負だと思っていた。
なんたって学校のロッカーに教科書を入れっぱなしでした。
そんな私も、試験前はジタバタする。
決まって、試験の5日前になって、観念して勉強モードになる。
スイッチが入ると、不思議と集中して入り込むことができた。
今思い出してもよくやるなあって思うんですが、
それから試験が終わるまでの9日間。
1〜3時間の睡眠で大丈夫なんです。   うーむ...

試験範囲をギシギシと頭に詰め込んでいって、
夜が白々してきて、
目を瞑ると、教科書のページが頭の中で流れているイメージを、
今でもはっきり憶えている。


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ひとりで夜の海に潜ったことがあります。
黒い海面はぞっとするほど気味が悪かったけど、
月の光に促されたのか、怖いもの見たさ?
何故か潜っていったのです。

砂の海底が月明かりでぼんやりしていた。
水の中で体を反転させると、
ブラックブルーの水面が、体の上の方でてらてらと動いていて綺麗だった。

山の上の高速道路。見下ろす町はぼんやりと海底みたいだ。
少し青みがかった夜中の空は、潜った海中から見上げる海面を思い出す。

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夜のドライビングシートは、いろいろな感触で脳を刺激する。
たまーーぁには、ナルシスティック。


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フロントウインドウ。地平線の縁から赤黒いエネルギーが夜を裂いて出てくる。
朝焼けになると様相は一変して、
一日の始まりはやる気を起こさせますね。
「朝焼けって、良い奴だなあ。」って思います。

そして私は自分に言ってみる。
ドライビングのお呪い。  Bon Voyage

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梅雨直前の田んぼ。水を張った鏡が新緑の田舎を写しこんでいた。
白っぽい灰色の雲り空も綺麗だ。




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