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軍艦島 35年目のいま 前編
JUGEMテーマ:建築


01島全景

スタッフと昼食。TVニュース見ていて、ビックリです。
長崎県.端島。通称「軍艦島」が開放された!って? 

数年前から軍艦島には、
世界遺産登録や島をオープンに開放。などの動きがありました。
廃墟ブームも影響してパワーが盛り上がりつつあったんです。
(廃墟マニアにとって「軍艦島」は聖地のような存在らしいです)
だけど、
閉山から35年。塩分濃度の高い環境。古いコンクリート建築。
ほんとうに危険なのです。
大丈夫なんだろうか?
発表では、ごく一部分のみの開放らしい。
(ほんとうに少し。島のエントランススペースだけって感じです。)
でも、あの島に上陸したら文字通りバリアフリー。
行こうと思えば何処だって行けると思います。
いや、ほんとうに危険なんです。シャレにならないくらい。

って、
後ろ向きな発言でしてが、そのこととは別に
軍艦島の状況が社会にオープンになっていくことは、
私はうれしく感じています。
そして、31年前の記憶がバラバラと蘇えってきました。
その当時のライブなレポートをします。

私は東京電機大学、阿久井喜孝研究室で。
研究室では阿久井先生、滋賀秀美先生(現.教授)のもと。
軍艦島の調査.研究をしていました。
私は研究室で「フレデリック.キースラー」の作家研究でしたが、
軍艦島にも興味津々。
夏休みの実測調査に、もちろん同行。手伝いをしました。

車に器材を詰め込んで大学を出発。
軍艦島の隣、高島の公民館で合宿調査です。
漁船で通勤ですが、波が荒いときは桟橋に付けず、
波間の一瞬に近づいた漁船めがけて助走飛び乗り!。
島には野良のネコや犬がいて、お弁当を味見されました。
お昼休みの遠泳では直径40cmもあるクラゲに襲われて、
海中で心臓が止まりかけました。
そんな楽しい事件が全部すっ飛んでしまうほどに、
軍艦島の存在は圧倒的でした。
廃墟や歴史的観点での存在も、もちろん意味を持っていて。
だけど私の驚きは、
島があの環境、状況のなかで街として生きていたことでした。
ほんとうの意味での空中都市。
見た目は古い、ボロボロの密集した建築群は、
未来の空中都市の姿を潜在させていました。
当時(1978)大学4年の私は、
夢中になったことを今でも鮮明に覚えています。

みなさんに軍艦島のごく簡単な生い立ちを。

1810 文化7年 露出炭発見
1870 明治3年 開鉱着手(岩崎弥太郎九十九商会設立)
    (1870って、印象派が「朝日の印象」で動きだしたときですね)
1907 明治40年 海底電線により島が電気化
1916 大正5年 日本最古のRCアパート(30号棟)建設
1918 大正7年 RC九階建アパート(16〜20号棟)建設
            (同潤会最初のRCアパート中の郷は1925です)
1921 大正10年 端島が軍艦「土佐」に似ているところから、
            長崎日日新聞が「軍艦島」として紹介する
1949 昭和24年 松竹映画「緑なき島」で軍艦島が一般に知られる
1959 昭和34年 島の人口が5259人
1974 昭和49年 1月15日閉山。4月20日全島民離島完了。
             同日、阿久井研究室が上陸し研究開始

阿久井研究室では現地実測調査を行いつつ、
調査初年度に島全体の1/100実測図面!を作成。
島全体の1/100模型!!!を作りました。
模型はしばらく大学に展示されていましたが、
あまりの巨大さに移転。
(その価値や意義だってほんとうに巨大なんですが)
その後いろいろな所を転々と...  今は
愛知県.犬山市の「博物館.明治村」 0568.67.0314
http://www.meijimura.com/index.html
に保管されていると思います。(展示されているかは不明)
研究は島の
高密度居住環境(生活の側面)
(建築的実証。日照はもちろん、各地点における天空率まで実測)、
特殊な状況における街の出来方、
建設の変遷、建築施工の時代検証... 多岐にわたりました。
研究成果は「軍艦島.実測調査資料集」(東京電機大学出版局)
として発表されています。(現在は入手不可能)

硬いレポートはこれくらいにして(長々とすみません)
1978年(閉山から4年目)の島の状況を紹介させてください。
長くなっているので前、後編に別けています。
スライド写真をスキャナーで読み込んでいるので画質は...
ご容赦のほどを。

軍艦島 本2
「軍艦島.実測調査資料集」
左が1984年、第一版。 右が2001年、デジタル復刻による第二版。
内容は、 軍艦島が全て入っています。

関係書籍。きっと、もっとたくさん出版されているのでしょう。
軍艦島 本1




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