産地が集中していると、石は採掘場所の地名が使われる。
伊豆石、信濃小松石、岡山万成石... そして栃木.宇都宮の大谷石。
軽石凝灰岩の大谷石は、石と言っても多孔質で、堅いスポンジのようなものだ
だから石としての強度は弱いが、軽くて加工しやすい。
昔は広く関東でブロック塀材などで使われていました。
フランク.ロイド.ライト設計の旧.帝国ホテルは大谷石です。
最近では、住宅.病院などの塗り壁に粉末状の大谷石を混ぜて、
珪藻土壁と同じ効果を得ようと研究されている。
物質.ゼオライトの視点で多孔質.大谷石を考えると、
原発事故で問題となってる放射能除去に有効だろうか?
「大谷石研究会」の友人からお誘いをうけて、
現可動している採掘現場に降りて見学してきました。
「大谷石資料館」(現在休館中)など廃坑を見学したことはあるが、
シルエットだけの洞窟から得られる経験は、観光地な印象にとどまりますね
地下50mの生々しい採掘現場で感じたことは良い経験でした。
見学前から大体の想像は出来ていたが、
実際の空間での感覚はそれを超えていた。
衝撃に近かった。
スケジュールに無理をして、徹夜してでも参加した甲斐がありました。
この日は「大谷石研究会.10周年イベント」。
ルートマップを渡されて、自転車で大谷石をいろいろ巡りました。
採掘場、長い塀、観音さま、舗装路、石釜ピッツァ、布団店など建築群。
休日の4時間に大谷石がたっぷり詰め込まれた。
大谷石研究会
http://www.ooyaishi.jp/夜に東京で打合せなので、午後の研究会発表は早退させていただいた。
でもせっかくだから、
宇都宮餃子ツアーを足早にこなして帰りました。
名物餃子もジモッティな店はシンプルでリーズナブルで、
地元のおやつみたいで良いですよ。
(元スタッフに宇都宮出身がいて、地元の本物情報を教えてもらった。
だから、宇都宮餃子ど真ん中を堪能しました)
徹夜で出発! 首都高のビルが朝焼けしていた。
あたり一面の田んぼにポツンと鉄骨の屋根が。 池田緑商店
縦坑とそれから拡がる横坑のプラン。
地下50mの理由は、50mから高さ10mの横坑を掘ります。
だから上部には40mの地層が残る。
落盤防止の意味もあるが、地上土地所有者の地下権利のためですね。
(日本では土地所有者は地下40mまで地下所有権利があります)
コンクリートのボックスを埋めこんで、(落盤防止)
そこから蟻の巣みたいに進んでいきます。
石を持ち上げるウィンチはTV画面を見ながら操作します。
滅多に入れない貴重なタイミングなので、
「大谷石研究会」の紹介も含めて採掘場をニュース報道するのでしょうか。
NHKスタッフもいっしょでした。
24日.土曜日。その日の夜の「首都圏ニュース」で放映されたみたい。
「自転車ヘルメットの古見さんは目立つから、たくさん映ってましたよ」
(友人談)
そうなの? 知らなかった。
見たかったなー 地下40mで自転車ヘルメット被った私を...
縦坑は7m×7m。ここから降りていきます。
50m下の底は薄暗く、暗黒の地底に降りていく感じ。
階段で降りていくように見えるでしょ。
階段じゃないのね。
約30度の細鉄骨組にみかん箱な薄板が渡されていて木の桟が打ってある。
濡れてて滑る足元。低くスケスケな手摺。ビル13階の高さ。
不謹慎ですが、
それなりのスリルが、たまらなく面白かったー!
安全に配慮して5〜7人のグループで行動します。
削り出された大谷石が吊り上がっていく! (実際に見ると迫力あります)
中間深さ辺り。
下に新鮮空気を送るベンチレーターファンとダクト。
湧き出した地下水を地上へポンプアップ。
壁面は100%大谷石。
鉱脈と言うより大谷石で出来た台地の上に大谷の街があるんですね。
地下30mぐらいか。
足場が濡れているので滑る。
地下40mで見た採掘縦穴。
50mの採掘現場には作業の妨げになるので降りれません。
NHKスタッフ
40mのところから天井低く横穴があけられている。
50mのところまで掘り下げていって、高さ10mの横坑になるのです。
採掘のカッター機械
見学終えて、地上へ上る。
往復80mの地底探検でした。
カーブした道に沿うように緩やかな壁が、
竹林を束ねる石のリボンみたいで綺麗。
もうひとつ現役の採掘現場へ。
こちらの縦坑は10m×10mぐらいか。
古くからの採掘場なので廃坑のようですが、今でも採掘されています。
今日は採掘お休みなので地底に作業の明かりはない。
真っ暗で不気味。
自転車で巡る大谷石は天気も良くてベストサイクリング。
スニーカーでも、自転車が気持ちよいのね。
個人の家へのアプローチのために掘られたのか?
採掘の跡が家への入口になったのか?
産業と街の暮らしが密接に絡んでいるし、大谷の歴史を物語っています。
石が剥き出しになった崖に横穴式採掘跡が。
(今でも掘られている? まさか?)
平和観音。も、ここでは大谷石削り出しです。
平和観音から続く道は路面舗装も大谷石なのです。
だけど、柔らかいから通り道に削られていきますよね。
何年か毎に補修するのか?
大谷石は多孔質だから雨が降っても水が溜まらなくていいかも。
石釜ピッツァをいただきました。(当然大谷石の石釜ね)
天気の良いイベントでのご馳走は美味しい。
ごちそうさまでした。
大谷石建築群
屏風岩石材 石造 明治時代建造
カフェ.象の家
JAうつのみや城山.大きな倉庫
藤沼布団店.布団製造作業場と倉庫(現在は不使用)
ディテールが綺麗だ
家型が連なって大きな工場のスペースになっています。
家型が隣り合ってるから谷樋になる。
雨漏りには建築の弱点になります。(雨がここから漏りやすい)
しかし、
なんと言うおおらかさ。曲げた鉄板を差し込んだだけになってる。
昔はいいよね。
(オーナーのお話しでは、けっこう漏っていたらしい。 うーむ...)
JELLY ENGINE と L`Amour Est Bleu @宇都宮.大谷
宇都宮餃子をハシゴ
ジモッティな餃子店です。
「正嗣」(まさし) ジモッティ宇都宮餃子の2ブランドの一つ
多数点在しています。
奇をてらわないシンプルな味。生姜がポイントになってる。
私は好きです。 価格もとってもリーズナブル。
「みんみん」 ジモッティ宇都宮餃子の2ブランドのもう一つ
こちらも多数点在しています。
「正嗣」「みんみん」ともに餃子は1種類です。
それの「焼き餃子」「水餃子」「揚げ餃子」だけ。
あとはご飯とビールがメニューになってる。(「正嗣」はビールも無い)
同様にシンプル&ポイント生姜&飽きが来ない味。
「みんみん」の方が少しコクがある。
「幸楽」(独立店)にも行ったが、大行列。時間が無いから諦めました。
宇都宮餃子ツアー。
車で行くなら宇都宮市街は駐車場無いからだめです。(休日は並ぶし)
少し離れた店がいい。